Cardano 1.6.0: Daedalus 0.14.0 と Cardano SL 3.0.3 リリースノート
Cardano 1.6.0 プレリリース
メインネットリリース日: 2019年8月14日
テストネットリリース日: 2019年7月30日
Daedalusデモンストレーション動画
この動画では、本リリースの新機能と拡張機能について説明、実演しています。(現在英語のみ)
本リリースではユーザーインターフェイスに大幅な変更を施しDaedalusの使用感を向上させるとともに、複数の新機能を加えました。
- ロード画面にDaedalusのモーションロゴとともに、コアシステムコンポーネントが正常に作動していることを示すステータスアイコンがあしらわれました。
- ユーザーインターフェイスに新たに3種類のテーマが追加され、カスタマイズ性が向上しました。
- モーダルウィンドウのデザインを更新し、統一感を高めました。
- 更新システムを改良し、Daedalus旧バージョンで不具合の生じたユーザーが最新バージョンに更新して不具合を解消しやすいようにしました。
- 新画面「ウォレットのUTXOディストリビューション」は、ユーザーが資産の分布状況を理解するのに役立ちます。
本リリースはまた、数多くの小規模ながらも重要な改良を含んでいます。新ヘルプメニュー、診断画面の新アイテム、隠れたエラーメッセージを表示するための自動スクロール、クリーンインストール時の自動言語選択、不具合の診断に役立つサポート記事へのリンク、ペーパーウォレット証明書用タイムスタンプなどが挙げられます。
Daedalus 0.14.0
新機能
ガイド付き手動更新
Daedalusの最新バージョンを使用しておらず、接続やブロックチェーン同期に不具合が生じているユーザーは、利用可能なDaedalus新バージョンに関する通知を受け、案内に従って更新をダウンロード、インストールできるようになりました。
ウォレットのUTXOディストリビューション画面
メニューアイテムの[その他]からアクセスできる新画面「ウォレットのUTXOディストリビューション」は、ウォレット内のUTXO数を、含まれる金額ごとにグラフにすることで、UTXOの分布状況が一目でわかるようになっています。
ロード画面のステータスアイコン
CardanoノードがCardanoネットワークに接続し、ブロックチェーンと同期している間のステータスを示す5つのアイコンがロード画面に設置されました。すべてが正常に機能しているときはグリーン、不具合が生じているときはレッドで表示され、問題の可能性を診断するのに役立ちます。
ロード画面のDaedalusモーションロゴ
ブロックチェーンの同期中に表示されるスピンアイコンとして機能するDaedalusのモーションロゴがロード画面に追加されました。
ユーザーインターフェイスの新テーマ
Daedalusユーザーインターフェイスに3種類のテーマが追加され、合計で6種類となりました。テーマはDaedalusの設定セクションで選択できます。
ヘルプメニュー
アプリケーションメニューに[ヘルプ]メニューが加わりました。ここには[機能リクエスト]、[安全に利用するために]、[既知の問題]、[ログのダウンロード]、[サポートリクエスト]の新機能が追加されたほか、メニューの[Daedalus]セクションに含まれていた[ブランク画面修正](元[GPUセーフモード])、[ブロックの統合状況]、[Daedalus診断]が移されました。
エラーメッセージを表示する自動スクロール
ユーザーインターフェイスに表示されるエラーメッセージが画面上から隠れている場合、Daedalusは自動的にスクロールして表示するようになりました。
ログのダウンロードステータス通知
ログファイルのダウンロードを改良し、パッケージングおよびダウンロードステータスの通知が表示されるようになりました。
外部コンテンツへのリンク用新アイコン
サポートポータル記事などの外部コンテンツへのリンク用アイコンが新たに追加され、Daedalusユーザーインターフェイス内のコンテンツへのリンクと区別できるようになりました。
自動言語選択
クリーンインストール後の初期設定時に、ユーザーインターフェイスの初期設定言語がオペレーティングシステムの言語に応じて自動選択されるようになりました。ユーザーは設定中またはあとから設定画面で異なる言語を選択することもできます。サポートされている言語は英語と日本語です。オペレーティングシステムがこれ以外の言語に設定されている場合、初期設定で英語が選択されます。
設定およびブロックチェーン同期の不具合に関するサポートポータルの記事
ネットワーク接続またはブロックチェーン同期の不具合に関する通知に、関連するサポートポータルの記事、サポートチケットの送信、およびログのダウンロードへのリンクが追加されました。
モーダルウィンドウの統一感
Daedalusモーダルウィンドウの統一感が向上しました。関連するのは[Daedalusについて]、[ブロックの統合状況]、[Daedalus診断]の各ウィンドウです。
ペーパーウォレット証明書のタイムスタンプ
ペーパーウォレット証明書に作成日時を示すタイムスタンプが付され、区別がつきやすくなりました。タイムスタンプは証明書に印刷されると同時にファイル名にも含まれます。
[Daedalus診断]画面の改良
[ネットワークステータス]画面を[Daedalus診断]と改称し、スタイルを改良するとともに[システム情報]および[コア情報]セクションを追加しました。[コア情報]セクションにはローカルステータスディレクトリーへのパスが含まれ、ディレクトリーを開くボタンが付されています。このため、オペレーティングシステムにより初期設定で隠されているファイルやディレクトリーを閲覧することなく、ローカルステータスディレクトリーへ簡単にアクセスすることが可能になります。
ブランク画面修正
Daedalusユーザーインターフェイスの代わりにブランク画面が表示された際に、グラフィックアクセラレーションを無効にするという機能をわかりやすくするために、「GPUセーフモード」から「ブランク画面修正」に改称しました。設定の際にいつどのように使用するべきかを説明する確認ダイアログも追加されました。
修正済みの不具合
WindowsでのDaedalus実行における管理者権限要求の廃止
WindowsでDaedalusを開始する際に管理者権限が必要でしたが、これは不要となりました。ただし、Daedalusをインストールする際には管理者権限が必要です。
設定に関する不具合の自動検知、修正
Daedalusのネットワーク接続を妨げるTLS証明書の設定に関する不具合が自動的に検知、修正されるようになりました。この不具合が生じると、その旨がユーザーに通知され、Daedalusを再起動するよう指示されます。
ロギングの改良
Daedalusのロギングが改良されました。
- ログファイルの拡張子を、.json.logからより適切な.jsonに変更しました。
- Daedalusの前バージョンおよび更新履歴を追跡する専用ログファイルが設定されました。
- ログファイルをダウンロード用にパッケージ化する前に、[Daedalus診断]画面に表示される診断情報がログファイルにキャプチャーされます。
- ログローテーションを改良し、ログローテーション処理で新たなログファイルが作成された直後にダウンロードをした場合、ログファイルに数少ない最新の入力しか含まれない問題を修正しました。
ウォレットパスワード認証
ウォレットパスワードの認証ロジックを改良し、異なる言語間でのサポートを強化しました。
クロック同期チェック機能の改良
Daedalusが作動しCardanoノードがブロックを処理してブロックチェーンと同期させられるようにするには、ユーザーのデバイス上のクロックをグローバル時間と同期させる必要があります。このクロック同期に関するチェック機能が改良されました。クロック同期の不具合をレポートして動作を停止する前に、クロックが実際に同期していないことを確認するために2つのチェック機能を加えた計3つの確認が必要となります。これで誤認が減少されます。
Cardano SL 3.0.3
Cardano SL 3.0.3はCardano SLのメンテナンスに関する改良を含む軽微な更新です。Daedalusユーザーが気付くほどの大きな変更は含みません。
システム要件
サポート対象のプラットフォーム
- MacOS:MacOS 10.12、MacOS 10.13、MacOS 10.14
- Windows:Windows 7、Windows 8、Windows 10(64ビットWindowsのみサポート)
- Linux
- テスト済み:
- Ubuntu 18.04
- Fedora 28
- すべてのLinuxディストリビューションをサポート予定
- テスト済み:
ハードウェア推奨最小要件
- 64ビットデュアルコアプロセッサ
- 4GB RAM
- 10GB空きディスク容量
- ブロードバンドインターネット接続