Daedalus 4.0.3 リリースノート
リリース日:2021年03月30日
Daedalus 4.0.3はネイティブトークンのサポートをもたらし、これによりDaedalusはネイティブトークンの送受信が可能なマルチ資産ウォレットとなります。
このリリースには、ブロック生成完全分散化へのカウントダウン、パスフレーズを使用したTrezorデバイスのサポート、ウォレット公開鍵の表示機能、CSVエクスポートプロセスの向上、その他、いくつかの軽微な改良および不具合の修正も含まれます。
新機能
ネイティブトークン
Daedalus 4.0.3は、ネイティブトークンの送受信を可能とした画期的なリリースです。ウォレットアドレスで、ADAとネイティブトークンの両方を含むCardanoトランザクションを受け取ることができます。
使用可能なネイティブトークンはウォレット概要画面のトークンセクションに、各トークンの残高とともに表示されます。
ネイティブトークンは、ブロックチェーンに保存されているポリシーIDとアセット名という2つの16進数で一意に識別されます。ネイティブトークンをより簡単に識別するために、この2つの数を組み合わせて読み取り可能なフィンガープリントにしています。これらのフィンガープリントは「asset」で始まり、Daedalusのネイティブトークンの隣に常時表示されます。ADAはフィンガープリントを持たない点で、ネイティブトークンと異なります。
ネイティブトークンの追加情報は、Cardanoトークンレジストリー経由で登録されます。こうした追加属性は、Daedalusでネイティブトークンのフィンガープリントにマウスオーバーすると表示されます。
● ティッカー - トークンを示す5文字の記号
● 名称 - トークンの正式名称
● 説明 - トークンの簡単な説明
ネイティブトークンを使用するとき、トランザクション手数料はADAで支払われます。また、ネットワークを攻撃から守るため、トランザクションのたびに幾分かのADAを送信する必要があります。
ブロック生成の完全分散化カウントダウン
Cardanoブロック生成分散化の進捗状況を示す情報画面は更新されました。現在、ブロック生成の分散化率が98%から100%に変わり、Cardanoネットワークでステークプールがすべてのブロックを生成して完全な分散化を果たすエポック257の開始までのカウントダウンを示しています。
パスフレーズを使用したTrezorデバイスのサポート
Trezorデバイスは非表示ウォレットを作成するためのオプションのパスフレーズをサポートします。これは、ウォレット復元フレーズ保護の第2要素として機能します。Daedalusはパスフレーズが設定されたTrezorデバイスのサポートを始めました。
CSVエクスポートの改良
トランザクション履歴および報酬をCSVファイル形式でエクスポートするプロセスが改良されました。トランザクション総額から手数料を分離し、デポジットとネイティブトークンを追加し、ISO拡張形式を使用してタイムスタンプをフォーマットしています。
ウォレットの公開鍵を表示する
ウォレット設定画面でウォレットの公開鍵を表示できるようになりました。ウォレットの公開鍵は、文字列およびQRコードの両方で表示されます。後日、ウォレットの公開鍵を使用して読み取り専用ウォレットをインポートできる新機能が搭載されます。読み取り専用ウォレットは残高やトランザクション履歴を表示しますが、送金は行えず、委任設定などウォレットに変更を加えることはできません。読み取り専用ウォレットは監査や類似の目的に役立ちます。
ITN報酬の還元機能をアプリケーションメニューに移動
インセンティブ付きテストネットの報酬還元機能の利用頻度が減ったため、アイコンを画面左側のメニューからアプリケーションメニューへと移動しました。
ステークプールのロードインジケーター
ステークプール画面にロードインジケーターが搭載され、ステークプールのリストがロード中であることがわかりやすくなりました。
ユーザーインターフェイスの背景のブラー効果
「ウォレットを委任する」や「ウォレットを新規作成する」など、トップに表示されるエレメントの背後にあるユーザーインターフェイスのメイン画面にブラー効果が施されました。この新効果により、ユーザーは実行中のタスクに集中しやすくなり、Daedalusの使用感が高まります。
ステークプールツールチップの改良
ステークプールツールチップを新たに実装し直し、パフォーマンスと操作性を向上させました。
修正済みの不具合
ハードウェアウォレットの報酬送金
本リリース前は、ハードウェアウォレットで報酬アカウントのADAをトランザクションに使用することはできませんでした。この問題は修正されました。トランザクションを作成する際、ハードウェアウォレットでもソフトウェアウォレットと同様に、報酬アカウントのADAが必要に応じて自動的に使用されるようになりました。
同期中のSMASHサーバーの変更
技術的な理由により、Daedalusがブロックチェーンと同期している間はオフチェーンのメタデータサーバー(SMASH)を変更することはできません。設定画面のステークプールセクションで、この機能は同期中に無効として表示される代わりに非表示となっていました。この問題は修正されました。
PDF文書に保存されたウォレットアドレス
Daedalusで生成されたPDF文書からアドレスをコピー&ペーストする際、改行がスペースに置き換わり、アドレスが無効となっていました。この問題は修正されました。
委任センターのツールチップ
ツールチップは委任センターのステークプールタイル上でステークプールティッカーにマウスオーバーした場合のみ表示されていました。この問題は修正され、ステークプールタイルのどの部分にマウスオーバーしてもツールチップが表示されるようになりました。
委任設定を解除したウォレットが設定済みと表示される
Yoroi(または委任設定解除機能をサポートする他のウォレット)で委任設定を解除したウォレットが、Daedalusの委任センターで委任設定済みと表示されていました。この問題は修正されました。
ネットワーク接続タイムアウト
これまで、Daedalusを起動してCardanoネットワークと接続を確立する際に、接続の不具合を報告するまでの待ち時間は7分間に設定されてました。これでは不十分な場合が生じたことから、この待ち時間は20分に変更されました。
進捗バーのアニメーション
Linuxで自動更新の進捗状況を示すアニメーションバーが正しい位置を表示せず、軽微な誤作動が生じていました。この問題は修正されました。